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歴史散歩(8) 新指定の文化財 国指定史跡 多気北畠氏城館跡
多気北畠氏城館跡は、市の最南端近く、美杉町多気にある。 北畠氏は、南北朝時代に伊勢国に入り、その後室町から戦国時代を通じ多気を拠点に伊勢 国を支配した。北畠氏館跡はまさにその中枢にあたる。 館は多気の谷のほぼ中央にあり、東と南北の三方向を川で、西を霧山城から続く急峻な斜 面によって区画されている。その平面形は南北約200メートル、東西に約110メートルの台形 状で、上段・中段・下段の高低差約7メートルの3段構造となる。現在は上段が北畠神社、 中段が民家と道路、下段が耕作地として利用されている。 館跡の発掘調査は平成8年から始められ、これまでに15世紀前半から16世紀後半までの館 の様子が徐々に解明されつつある。中世城館では国内最古となる石垣をはじめ、建物跡もい くつか確認されている。 出土品では、中国産の陶磁器、瀬戸美濃、常滑、信楽、備前などの各地域から運び込まれ た陶器、地元産の土器、京都とのつながりを示す皿類などが多数見つかっている。その内容 は、青磁のつぼや大皿、茶器、来賓をもてなす宴会で使用された器や仏具、日用の食器類、 調理具、鎧の一部の武具など多種多様で、質・量とも伊勢国司北畠氏の権威と風格を示すに 十分なものである。出土した資料の一部は、美杉ふるさと資料館のほか、9月18日まで開催 の県埋蔵文化財展「北畠氏とその時代」(斎宮歴史博物館)でご覧いただける。 本年7月、北畠氏館跡は北畠氏館跡庭園と後背山上にある霧山城とを合わせ「多気北畠氏 城館跡」として国史跡に指定された。残暑厳しい折、北畠神社境内に現存する室町時代に築 かれた庭園を眺めながら、涼を取られてはいかがだろうか。 (「広報津」平成18年9月1日号)
 ▲多気北畠氏城館跡遠景
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