「広報津」第317号(音声読み上げ)下水道局だより

登録日:2019年3月1日


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折り込み紙2

下水道局だより

未来に引き継ぐ下水道 ボリューム4
平成31年3月1日発行
下水道局 電話番号239-1030 ファクス239-1037

市民の皆さんに津市の下水道事業をもっと知っていただくため、課題や経営状況についてシリーズでお伝えしています。平成30年度は、汚水処理に必要な経費が使用料収入で賄えていない苦しい経営状況についてお伝えしてきました。今回は、これまでお伝えしてきた下水道事業について振り返ってお話しします。

汚れた水をきれいにするために

子どものコメント
下水道事業は、汚れた水をきれいにするための事業なんだけど、汚れた水を処理するためにはすごく費用がかかるんだよね。

先生のコメント
汚水を処理したり、下水道管や処理場を維持管理したりするための費用が維持管理費。下水道の整備のために借り入れたお金を返済するための費用を資本費と言って、平成29年度で維持管理費が17億円、資本費が6億円で合わせて23億円も使ったんだ。

子どものコメント
たしか、汚れた水をきれいにするための費用1立方メートル当たりの原価が177円なのに対して、使用料の1立方メートル当たりの単価が118円だから、汚れた水をきれいにする費用が賄えてなかったんだよね。

先生のコメント
そうだったね。使用料が足りない分を賄うのに、下水道が使えない地域の人の税金も使っているという話をしたよね。

平成29年度 汚水処理費

汚水処理費 合計 23億700万円
これは、維持管理費と資本費を合計した額です。

維持管理費の内訳

維持管理費 合計 16億7,000万円

汚水管、ポンプ場、処理場など
三重県への負担金

7億1,400万円

資本費の内訳

資本費 合計 6億3,700万円

借入金の利子

1億7,300万円

減価償却費

4億6,400万円

平成29年度 汚水処理原価の内訳

汚水処理原価 177円
これは、汚水処理費 23億700万円を、有収水量 1,300万立方メートルで割った額です。
つぎにあげる維持管理費と資本費の合計も同じ額となります。

維持管理費

128円
これは、維持管理費 16億7,000万円を、有収水量 1,300万立方メートルで割った額です。

資本費

49円
これは、資本費 6億3,700万円を、有収水量 1,300万立方メートルで割った額です。

不足する下水道使用料

子どものコメント
使用料が不足する分の16億円を税金に頼っていたんだよね。

先生のコメント
そうなんだ。津市の人口で割ると年間で1人当たり約5,800円の負担になるんだよ。

子どものコメント
下水道が整備されていない地域の人も年間で1人当たり約5,800円負担しているんだね。
それだけの税金が利用できれば、たくさんの事業ができるよね。

先生のコメント
そうだね。ただ、津市の使用料単価は全国的にも低く、このことが大きな要因になっているんだ。

汚れた水をきれいにするための費用がどのように賄われているか (平成29年度実績)

内訳

合計 約90億円
金額は税抜き、現金科目のみ。

解説

本来、汚れた水をきれいにするために市の税金で賄うべき費用は約26億円です。
しかし、実際に市の税金で賄われている額は約42億円で、26億円と比べ、約16億円多くなっています。
この多くなっている16億円は、下水道事業の収入で賄うべきであり、現在の下水道使用料、約15億円を足しあげると、本来、下水道事業の収入で賄うべき費用は、約31億円となります。

汚水処理の費用を賄うためには

子どものコメント
今の使用料は、どうやって決まったんだったかな。

先生のコメント
平成18年1月の市町村合併のときに話し合って決めたんだ。12年間変わっていないんだよ。

子どものコメント
そうだったね。

先生のコメント
汚水処理の費用が高くなっているのに、使用料は変わってないから足りなくなっているんだ。汚れた水をきれいにするための費用の原価が177円で使用料の単価は118円なんだよ。

(ここからグラフ)
汚水処理原価と使用料単価の比較 (平成29年度決算値)
1立方メートル当たりの金額です。

汚水処理原価から、使用料単価を引いた額は59円となり、汚水処理原価に対し使用料単価が不足していることが分かります。
(グラフここまで)

子どものコメント
この不足分の59円を税金で賄っているんだよね。平成29年度で必要な使用料の単価が177円ってことは、つまり、適正な下水道使用料の単価は177円なんだね。

他市との比較(使用料単価)

先生のコメント
今後適正な使用料の単価はどんどん高くなる見込みなんだよ。

子どものコメント
それじゃあ、そのたびに見直しが必要だね。

先生のコメント
前にも見てもらった他市の状況をもう一度比べてみて。

(ここからグラフ)
県内各市の使用料単価(1立方メートル当たりの金額)の比較

平成29年度決算数値より
使用料収入を、有収水量で割った金額です。
(グラフここまで)

子どものコメント
県内の市で使用料の単価を比較すると国の適正な使用料単価1立方メートル当たり150円以上を超えている市が多いよね。こうして比べると、やっぱり津市は安いね。

他市との比較(普及率)

先生のコメント
津市の普及率は46.8パーセントで全国的に見ても低くて、県庁所在地で下から3番目なんだ。

(ここからグラフ)
県庁所在地 下水道処理人口普及率 (平成29年度末)

出典 国土交通省報道資料(小数点第2位四捨五入)
(グラフここまで)

子どものコメント
だから、これからも整備が必要だし、そのためにお金も必要なんだね。

先生のコメント
適正な下水道使用料を考えて、健全に経営できるようにしないといけないんだよ。
津市の汚水処理事業は、今まで話した下水道事業のほかにも、津市が管理する市営浄化槽事業、共同汚水処理施設事業、農業集落排水事業などがあり、津市の汚水処理をしているんだよ。

子どものコメント

汚れた水を処理する方法が下水道以外にもあるのかな。

先生のコメント
そうなんだ。それじゃあ次回は、下水道事業とは別の汚水処理事業についてお話しするね。


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