「広報津」第399号(音声読み上げ)歴史散歩 第193回 つはちまんぐうの三十六歌仙へんがく、津市(このまち)で輝く

登録日:2022年9月16日


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歴史散歩 第193回 新 津市指定文化財 つはちまんぐうの三十六歌仙へんがく

令和4年7月1日、藤方のつはちまんぐうに伝わる三十六歌仙へんがくが、新たに津市指定文化財になりました。

三十六歌仙とは、平安時代中期の公卿であり、歌人としても知られる ふじわらのきんとうがまとめた三十六人撰に収められた36人の歌人で、かきのもとのひとまろや おののこまち、やまべのあかひとなど、いずれも優れた和歌の作者が選ばれています。これらの歌仙の姿を縦51.7センチメートル横34センチメートルの36枚の板に描き、それぞれが詠んだ和歌を上部に描いたものが、今回紹介する三十六歌仙へんがくです。

つはちまんぐうは、津藩の2代藩主である藤堂たかつぐが寛永9(1632)年に千歳山にあった社を現在の場所に移したもので、このへんがくもこの頃から作られ、寛永12年に社殿が完成すると、拝殿の左右に18面ずつ掲げられていたものと考えられます。

このへんがくの裏面には、掲げる位置について左右の別と並べる順番、和歌をきごうした人物の名前が書かれています。その人物とは、京都の公家で、後陽成天皇の第四皇子である このえのぶひろをはじめとする親王や公卿たちであり、初代津藩主藤堂高虎以来、密接な関係があった近衛家に藤堂家が和歌のきごうを依頼したことが分かります。

絵師については記録がありませんが、相当な力量の絵師によって描かれていて、まさに津藩の威信をかけて制作されたものと考えられます。

市内では、これまで納所町にある神宮寺の三十六歌仙へんがくが市指定文化財に指定されていますが、県内でも三十六歌仙へんがくが現存する例は珍しいといえます。江戸時代、幕府や大名による三十六歌仙へんがくの奉納は、日光東照宮(栃木県)に始まり、諸藩に広がったものと考えられており、津藩によって寄進されたつはちまんぐうの三十六歌仙へんがくも、2面は失われているものの、34面のへんがくが現存している貴重なものです。

今回指定された三十六歌仙へんがくは、現在、垂水の石水博物館で開催されている特別展で公開されています。通常は見ることのできないへんがくが展示されていますので、この機会に会場でご覧になってはいかがでしょうか。

石水博物館 文化財指定記念特別展つはちまんぐうの名宝 三十六歌仙絵大公開

公開日

11月13日日曜日まで。毎週月曜日(祝日の場合は翌日)を除く

費用

一般500円(高校生以上の学生300円)

津市(このまち)で輝く

通学路に古墳 歴史の息吹を身近に
村主小学校 児童会長 すぐり よしの 11歳

プロフィール

2010年生まれ。5年前に東京都から移住。きょうだいは元気いっぱいの双子の弟たち。みんなが裸足で参加する小学校の運動会で、徒競走に出るのが楽しみ

経ヶ峰のふもとで将来を見つめる

安濃地域は津市の北西部に位置し約1万人が暮らす。安濃川・穴倉川流域に広がる水稲を中心とした農村地域で、西部には標高約819メートルの経ヶ峰がそびえる。

 (すぐりさんのコメント)安濃地域で人気があるのは、広い芝生広場と遊具がある安濃中央総合公園です。休日にはにぎやかな声が響きます(コメント終わり)と、村主小学校で児童会長を務めるすぐりさん。 (すぐりさんのコメント)公園のすぐ近くには国指定史跡の明合古墳があるんです(コメント終わり)

安濃地域には古墳が多く、その数は700以上とも言われている。 (すぐりさんのコメント)考古学の出前授業で古墳が自分たちの身近にあることを知りました。それまで教科書でしか知らなかった古墳が、実は通学路沿いにもあってびっくりです(コメント終わり)もっと地域のことが知りたいと、古墳巡りをするきっかけにもなった。

ミニバスケットボールのスポーツ少年団ではキャプテンを務め、得意なプレーはジャンプシュート。憧れるのは東京オリンピックでも活躍した町田るい選手だと言う。(すぐりさんのコメント)自分もあんな大舞台に立ってみたいと思いました。(コメント終わり)家族からプレゼントされた本を読んで弁護士の仕事にも興味を持った。

 (すぐりさんのコメント)将来はプロバスケットボールの選手か、弁護士になりたいです。どちらも世界で活躍できる仕事。英語も勉強して自分の将来を広げたいです(コメント終わり)

その他

4ページ目から5ページ目に掲載の、市民の暮らしを支える社会基盤 第5回 安濃地域編の項で、村主小学校児童が、安濃地域を紹介しています。


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