「広報津」平成23年2月1日/第123号(音声読み上げ) きらっと 美杉地区社会福祉協議会

登録日:2016年2月25日

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きらっと

市民活動や地域活動に取り組む皆さんを紹介します。

みんなの絆で安心を

美杉地区社会福祉協議会 絆のバトン

 「美杉地域7地区の高齢化率は、平成22年4月1日現在で49.85パーセント。そのうち4地区は高齢化率50パーセントを上回っています。山に囲まれた地域ですし、交通も不便なことから、一分一秒を争う時に、どうすれば命を救えるかは、常に課題となっていました。そんな中、かかりつけ医や緊急連絡先、血液型などの医療情報を容器に入れて冷蔵庫で保管し、緊急時に役立てるという事例が東京都港区や北海道夕張市などで導入されていることを知りました」というのは美杉地区社会福祉協議会会長の田中通禮[みちのり]さん。

全世帯に配布、シールのデザインは美杉小学校の児童が考案

 救急情報用紙を円筒状のプラスチック容器に入れ、どこの家にもあり、地震などでも壊れにくいといわれている冷蔵庫へ保管する「絆のバトン」。一人暮らしの高齢者はもちろん、一人暮らしではないが昼間は一人で過ごしている人、持病のある人、子どもなど、いざという時は年齢に関係ないことから、美杉地域全世帯への配布が決まりました。
 高齢者世帯に配布するケースはありますが、全世帯に配布することは全国的にも珍しく、事務局として関わった芝山紀男[としお]さんは「全戸配布にあたり、すべての人にこの事業を知ってもらうことが重要だと考え、保管場所を知らせるシールのデザインを、美杉小学校へ依頼しました。児童がデザインすることで、家族・近所へ自然に伝わり、子どもたちが手掛けたということで親しみが感じられ、理解しやすくなるのではないかと思いました。テーマが抽象的で難しかったのですが、先生方のお陰で全校児童がデザイン画を提出してくれました」と振り返ります。
 お盆までに配布すれば、家族が帰省した際に用紙を書いてもらえるのではないか、また台風シーズン前には設置したいという思いから、昨年7月から自治会および民生委員児童委員の全面的な協力で配布が始まりました。

バトンを通じて

 3月から準備をはじめ、8月には全戸配布を終えたものの、持病のことや緊急連絡先、服用薬などが変われば、バトンに入っている医療情報を常に更新する必要があります。今後は、敬老会や防災訓練など、機会あるたびに呼び掛けていくとのことです。
 また、バトンやシールを見るたびに「今日も健康に過ごそう」と感じたり、誰かとつながっている・守られているという安心感が生まれることも期待されています。心のつながりや近所を思い合う気持ちが「絆」として息づく美杉地域、いろいろな思いを込めた「絆のバトン」事業はスタートしたばかりです。


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インタビュー 津ぅなひと

いろいろな分野で頑張っている市民の皆さんを紹介します。

ノルディック・ウオークで地域を元気に

上林育子さん(白山町佐田)
那須愛実さん(白山町佐田)

 ポールを両手に持って歩く「ノルディック・ウオーク」。北欧で始まったウオーキング・エクササイズで、ポールを持つことで歩行時には3点支持、4足歩行となるので全身の90パーセント以上の筋肉を活動させる全身運動となり、消費カロリーが通常のウオーキングに比べて高くなります。一方、腰やひざ、足首、関節などにかかる負担は軽減され、体感的には楽に感じるのが大きな特徴の、今、注目されているニュースポーツです。
 市内でも白山・美杉地域を中心にノルディック・ウオークを観光に取り入れ、集客を図る取り組みが始まっています。今回は、インストラクター資格を取得した那須愛実さんと、資格取得を目指している上林育子さんにお話を聞きました。

インストラクターとして

 父親がスキーのインストラクターで、自身も3歳からスキーをたしなんできた那須さんは、勤務先の上司の勧めでノルディック・ウオークのインストラクター資格を取得しました。「ノルディック・ウオークについては全く知らなかったのですが、スキー競技の1つとしてノルディックという言葉には馴染みがありました。資格を取得してから、何度かコースを案内しましたが、坂道が楽に感じたとか、ポールを使うので姿勢が正しくなり、歩いたあとはすっきりした、といった感想が寄せられます」といいます。

全身運動がもたらす効果

 津市体育指導委員を務める上林さんは、中学・高校時代には軟式テニス、3人の娘も小学校から高校まで全員がバレーボール部に所属するなど、身近なところにいつもスポーツがあったそうです。「目新しいスポーツだし、運動が好きなこともあったので始めてみようと思いました。地域で実施している歩こう会でも取り入れています。全身の筋肉を使うので、年齢を問わず体力増進につながり、転倒予防などのリハビリにも有効といわれています。また、ダイエット効果も期待できるようです」と、ノルディック・ウオークの魅力についてのPRは欠かしません。

ぜひ、体験を

 「まずは、一人でも多くの人に知ってもらって、いずれは市民スポーツとして定着し、将来的に市民大会が行われたらいいですね」と語るお二人。
 専用コースはまだ日本には少なく、市内に唯一コースがある白山 地域では、今後もコースの整備が予定されていることもあり、ますます人気が高まりそうです。


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