「広報津」平成27年5月1日/第225号(音声読み上げ) 副市長コラム葛西豊一

登録日:2016年2月25日

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副市長コラム 葛西豊一

合併10年目の思い

横断的、総合的に調整

 こんにちは、副市長の葛西です。副市長の職務は、市長を補佐し、命を受け政策および企画をつかさどり、職員の掌理する事務を監督することなどです。私の担任事務は、政策財務部、危機管理部、総務部、健康福祉部、商工観光部、競艇事業部、会計管理室などに関する事務で、課題解決や事業方針などに対しては、時間を問わず相談に応じたり、指導などをおこなったり、横断的で総合的な調整に務め、また複雑・多様化する市民ニーズに迅速に対応するため、市民目線で総合的に判断しています。

前倒しで目標達成

 津市は、本年12月31日で10市町村による合併、丸10年となります。平成18年1月、人と人とのつながりを大切にし、参加と協働のまちづくりを目指し、地域の特性などを引き出し、良さを高めながら一体感のあるまちを築くとしてスタートしました。
 以来、市長の下、市民主導の市政推進を基本に、対話と連携により、災害対策や救急医療、地域インフラ、産業・スポーツセンターなどの4大プロジェクト、企業誘致や雇用確保、子育ておよび教育の環境整備などを実施し、着実にまちづくりが進められてきました。
 この間、合併最大のテーマの一つである職員数は、合併前の平成17年4月1日時点の3,119人が、平成26年度に2,500人の体制となり、合併時の目標を前倒しで達成しました。これは、各組織が市民サービスの在り方や維持・向上を考えながら進めてきた、行財政改革の取り組みの成果です。反面、職員は戸惑い、試行錯誤や創意工夫しながらの事務執行だったと思います。しかし、歴史に残る平成の大合併の事務作業をやり遂げ、今日まで適正な行政運営の下で業務が執行できたことは、特に意義あるところであり、各職員は成長し、組織の力はアップしたと確信しています。

ふるさと津市への思い

 今後、長寿命化による高齢者人口の増加と、出生率低下による年少人口の減少により少子高齢社会が一層進み、これまで経験のない人口減少社会を迎えます。人口がさらに減って、地方自治体が消滅することも懸念されています。
 東京には多くの若者が集まっていますが、出生率は極めて低い状況です。若者を東京から地方へ。人口減少への対応には、出産および子育てのしやすい環境づくり、企業誘致の推進による雇用確保、地域資源の活用や6次産業への取り組みなどが考えられ、東京一極集中問題でのU・I・Jターンの取り組みも加えた積極的な対応が必要です。津市では昨年度、初めて職務経験者対象の職員採用試験を実施し、東京など全国から15人の採用を行いました。しかし、本質的には、人口減少は国全体の問題として、国が中心に、地方も、民間も、地域も一体となり、出生率の低下防止や子どもの安全確保などに真剣に向き合うことが肝要です。
 一方、高齢化率については、津市は2月1日現在、27.09パーセントで全国平均の26.3パーセント(概算値)を上回り、超高齢社会(21パーセント超)をより引き上げています。団塊の世代が大量退職し高齢者入りしたことは、元気な高齢者が急増し、地域に豊富な人的資源が配置されたことにもなります。健康寿命や活動寿命、貢献寿命を延ばし、連携・協働による地域社会づくりへとつなげることも、人口減少時代の今日には不可欠なところです。
 さらに、地方自治体の経営にとって重要なことは、組織・職員の在り方です。市民の皆さんと対話・連携して、即答・即応し実現していくために、組織・職員には「広く市民の立場で考え迅速・適確に行う能力と行動」「広い視野に立ち課題を掘り下げ一丸となり解決に当たる能力と行動」「柔軟に発想し積極的にチャレンジして実現につなげる能力と行動」が求められます。変化し、進化し続ける組織・職員へと変革させ、風格ある県都・津市の実現へさらに努めてまいります。

葛西豊一 副市長 プロフィール
 昭和50年4月津市に入庁し、法務・人事事務などに従事。平成18年の合併を経て、久居総合支所長、スポーツ・文化振興室長、防災危機管理室長、総務部長などを歴任。平成24年7月1日から副市長に就任。


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