「広報津」平成27年9月1日/第233号(音声読み上げ) もっと知りたい安濃ダム

登録日:2016年2月25日

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もっと知りたい安濃ダム 農業用水専用ダムでの取り組み

問い合わせ
 農業基盤整備課 電話番号229-3173 ファクス229-3168
 防災室 電話番号229-3104 ファクス223-6247

 ねえねえ、シロモチくん!津市には水を貯めるダムはどれくらいあるの?

 コンクリートの大きなダムなら、安濃ダムと君ヶ野ダムかな。

 安濃ダムなら、いったことがあるよ。湖畔に長いすべり台があって、桜の季節には龍王桜マラソン&ウォーキング大会があるよね。

 うん、でもそれだけじゃないよ。安濃ダムは、とても大切なダムなんだ。ゴーちゃんにも知ってほしいな。

農業用水の確保

 安濃ダムは、田んぼや畑で使う水を貯めるためにつくられたんだよ。

 安濃ダムは、農業用水専用の利水ダムとして農林水産省のかんがい排水事業によってつくられ、平成元年12月から三重県が操作管理をおこなっています。

 ダムの利水容量は980万立方メートルで、東京ドーム約8個分になります。

貯水容量の比較

安濃ダム(芸濃地域)

利水容量 700,000立方メートル
堆砂容量 9,800,000立方メートル
合計 10,500,000立方メートル

君ヶ野ダム(美杉地域)

治水容量 15,800,000立方メートル
利水容量 3,900,000立方メートル
堆砂容量 3,600,000立方メートル
合計 23,300,000立方メートル

 ダム下流の農地では1年間にダム2.5杯分の水が必要なため、できるだけ多くの量を貯水しておく必要があります。
 一方、君ヶ野ダムのような洪水調節容量のあるダムは、常にその分をカラにして、洪水に備えています。

 ふーん、安濃ダムは農業用水専用のダムなんだ。

洪水への備え

 ダムの水が少ないときは、洪水を軽減することができるんだよ。

 安濃ダムは、大雨による急激な洪水流入に対応するため、ダム湖に貯めることのできる最高水位よりも低い管理水位を定めて運用しています。

管理水位の設定による空き容量の割合(有効貯水量比)
  6から7月 8月 9月 10月
空き容量の割合 14.4パーセント 30.0パーセント 21.1パーセント 16.7パーセント

 夏の終わり頃は、ダムの水を使い切ってしまうことが多いため、ダムに空き容量ができます。これを利用して、台風などによる洪水を軽減することができます。

平成26年台風第11号が来る前の貯水状況
渇水の影響で貯水率19パーセント(平成26年8月9日8時頃)

台風第11号襲来時の最高水位 貯水率95パーセント
(8月9日の降り始めから約15時間で満水)

 農業用水の確保以外にも役立つから、安濃川沿いの人たちは安心だね。

昨年の台風第11号襲来時の治水効果

 東京ドーム6個分もの雨水をダムに貯め込んで、とても役に立ったんだよ。

 平成26年8月の台風第11号では、安濃川の水位がはん濫危険水位を超え、9日15時45分に避難指示が発令されました。
 この時、安濃ダムでは746万立方メートル(およそ東京ドーム6個分)もの雨水をダムに貯めこみ、安濃川(一色観測所地点)の水位が最高に達した時点でも下流への放流量を約1立方メートル/秒に抑えました。安濃川の水位が下がり始めた頃に、水位の上昇に大きな影響を与えない範囲で放流をおこなったことから、安濃ダムが治水面において一定の効果を発揮していたことが伺えます。
 一方で、安濃ダムの水位調整力にも限界があり、ダムが満水に近い状態で多量の降雨があると、早い段階で放流することもあります。放流前には警報局のサイレンや警報車でお知らせしていますので注意してください。

 治水面で効果を発揮したんだね。

洪水への取り組み

 国や県、市では、いろいろと安濃川のはん濫を抑えるよう考えているんだ。

 津市をはじめ国や県、中勢用水土地改良区(農業者の利水団体)が協力して、安濃川のはん濫を抑える取り組みを進めています。
 国は、平成24年度からダム湖に貯まった土砂を搬出したり、ダムの老朽化した設備の補修を行う事業などに取り組んでいます。
 また、津市と三重県、中勢用水土地改良区が協力して、大雨が予測されたときは、川の水位が低いうちにダムの貯留水を放流して洪水の軽減に取り組んでいます(事前放流の試行)。更に三重県は、安濃ダム管理事務所に降雨予測システムを導入し、大雨時に的確な対応ができるようにしています。
 津市では、河川の水位情報や安濃ダムの放流状況を三重県と共有し、的確な避難勧告等の発令に努め、安濃川のはん濫から市民の生命を守っていきます。

 私も、大雨の時には、天気予報や市の情報に気をつけることにしよう。

その他の情報

安濃ダムでの新たな取り組み 小水力発電事業

 安濃ダムでは、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用し、ダムの放流水を利用した小水力発電所の建設が行われています。

工期 平成26から28年度
最大出力 338kw
二酸化炭素削減量 約521t/年

 この事業は県が実施していますが、市も事業費の25パーセントを負担し、環境への負荷の少ない社会の形成に取り組んでいます。

安濃ダム施設の見学を希望する人は、下記へお申し込みください。
(平日9時から16時。ただし、祝・休日、年末年始を除く)

問い合わせ 三重県津農林水産事務所安濃ダム管理室 電話番号265-4133

 

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