「広報津」平成27年11月1日/第237号(音声読み上げ) シロモチくんとゴーちゃんが語る津市政(24)

登録日:2016年2月25日

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シロモチくんとゴーちゃんが語る津市政(24)

救急車の中ではどんなことをしているの? -救命率向上を目指して-

問い合わせ 救急課 電話番号254-1603 ファクス254-1607

 年々、増加する救急件数。合併後の10年間で、約3割増加し、年間1万4,000件を超えています。また、法律の改正に伴って、救急救命士による傷病者への救急処置の範囲も拡大され、救急現場で赤色回転灯を回して止まっている救急車の中では、傷病者の救命率を向上させるために、救急救命士による救命活動が行われています。

 ねぇねぇ、シロモチくん。この前、近所に来た救急車が患者さんを乗せてもすぐに出発しなかったけど、どうしてなの?

 救急車の中では、救急隊長が患者さんや付き添いの人から、何時頃から気分が悪くなったとか、ちゃんと会話ができるかなどを聞き取ったり、体内の酸素の量や血圧、心電図を測定したりして患者さんの状態を把握しているんだ。

 どうしてそんなことするの?

 患者さんの状態によっては、救急隊員が酸素を投与したり、止血をしたりする必要があるからなんだ。

 患者さんの状態に応じて、応急処置もしているんだね。

 例えば、心臓の病気が疑われる場合は、一般的な心電図よりも詳しく測定できる12誘導心電図注:1という装置で心電図を測り、その結果を病院に送って、医師の目で患者さんの状態を確認してもらうこともできるんだ。

注:1 12誘導心電図…心臓を立体的に12の方向から眺めることで、よりたくさんの情報を得ることができる心電図

 救急車の中で、医師の判断を受けることもできるんだね。

 そうなんだよ。救急隊員はタブレット端末を使って、患者さんの血圧や脈拍などの情報を病院に送ったり、病院から患者さんの受け入れ情報を送ってもらうこともできるんだ。

 それじゃあ、救急車から連絡を受けた病院は、患者さんが到着するまでの間に事前に治療の準備ができるんだね。

 そうなんだ。患者さんの状態を確認するために救急車が現場で止まっている時間は少し長くなるかもしれないけど、病院に到着して治療を開始するまでの時間は以前よりも短くなったんだよ。

 救急車が病院に向かう前にいろいろな処置が行われているんだね。

 平成26年4月1日に救急救命士法が改正されて、救急救命士の国家資格を持つ救急隊員は、救急車の中で今までできなかった血糖値の測定や心肺停止前の静脈への点滴の処置注:2ができるようになったんだよ。津市では同じ年の5月17日から県内で先駆けて、この処置を始めたんだ。

注:2 今までできなかった血糖値の測定や心肺停止前の静脈への点滴の処置…心肺停止前の重度傷病者に対する静脈路確保、輸液・血糖測定、低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与

 へえ~、そんなこともおこなっているんだね。

 こういった処置を行うことで、これまで意識をなくしていた患者さんが、病院へ到着するまでの間に意識が回復することもあるんだよ。

 搬送する病院はどうやって決めているの?

 救急隊が患者さんの状態をみて、症状に合った病院を選んでいるんだよ。夜間や休日の場合は、その日の当番病院に受け入れをお願いしているんだけど、もし、かかりつけの病院があれば、受け入れができるかどうかを救急車から確認することもできるんだ。

 救急車は単に患者さんを病院へ運ぶだけじゃないんだね。

 そうなんだ。それに、津市では今年4月に119番通報を受ける消防指令センターが新しくなって、現場から一番近い救急隊を自動的に出動させられるようになったんだ。あと、会話や耳が不自由な人も119番通報ができるように今までの「Fax119」に加えて、スマートフォンや携帯電話などインターネットから通報できる「Web119」を県内で初めて導入して、いち早く現場に到着できるよう工夫しているんだよ。

 ところで、最近、救急車の適正利用っていう言葉をよく聞くけど、どういう意味なの?

 簡単に説明すると「その救急要請は本当に必要ですか?」ということなんだ。
津市内では平成27年1月から9月までの救急件数が7,010件あって、このうち約50パーセントが入院を必要としない軽症患者だったんだ。お腹が痛くってどうしようもなく救急車を呼んだ結果、軽症だったっていう例もあるけど、「風邪をひいた」「お酒を飲んで気分が悪い」「すり傷」など、明らかに緊急ではない人からの救急要請もあるんだよ。

 本当に救急車を必要としている人が利用できなくなってしまうね。

 そうなんだ。緊急じゃない救急出動が増えると、心肺停止など一刻も早く救急処置を必要としている人からの要請に間に合わなくなってしまうかもしれないんだ。

 救急車を呼ぶときは、本当に必要かどうかをまずは冷静に考えて、本当に必要な人のために、みんなで救急車の適正利用に協力しないといけないね。

 

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