「広報津」平成27年12月16日/第240号(音声読み上げ) 歴史散歩(115)

登録日:2016年2月25日

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歴史散歩(115)

かんべ地区の前方後円墳

国道23号中勢バイパスと国道163号の交差点から南を見ると、標高30から40メートルほどの低い丘陵が目に入ります。その丘陵には古墳が数多くあることが知られ、今回はその中から3つの前方後円墳を紹介します。
かんべ乃神社の北西にある「鎌切1号墳」は市指定史跡の前方後円墳です。全長は50メートルで、前方部が低く細長い形態であることから、5世紀前半に造られたと考えられています。
鎌切1号墳の北西にあった全長36メートルの「鎌切3号墳」は、今では宅地造成のために消滅しましたが、発掘調査が行われたときに、木製の棺[ひつぎ]を埋葬していた跡や、棺に供えられた鉄製の刀・馬具、須恵器と呼ばれる土器などが出土し、これらの出土遺物から6世紀半ばに造られたと考えられています。
また、緑が丘団地の南端の丘陵上には全長29メートルの「おこし古墳」が保存されています。発掘調査は行われていませんが、前方部の特徴や、採集された須恵器から、6世紀前半に築かれたものと考えられています。
前方後円墳は、数ある古墳形態の中でその地域の首長(権力者)だけが築くことができたものです。この地域には5世紀から6世紀にかけて鎌切1・3号墳、おこし古墳の3基の前方後円墳が相次いで築造されていることから、付近にこの地を治めた首長がいたことが分かります。
木々の葉も落ち、古墳の形が分かりやすくなったこの季節、丘陵に残る1500年前の歴史遺産を見ながら、古墳時代へ思いをはせてみてはいかがでしょうか。
 

その他の情報

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「歴史散歩」第1回から第100回の記事が一冊の本になりました。詳しくは12ページをご覧ください。
 

お知らせ

歴史散歩のコーナーは、1月16日号から中ページに移動します。引き続きお楽しみください。


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