登録日:2016年2月25日
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現在の海岸堤防は、整備から約半世紀が経過し、ひび割れの発生や空洞化などが発見されるなど老朽化が進んでいます。また、堤防の高さ不足や大規模地震に伴う液状化が懸念されるため、高潮や耐震対策として抜本的かつ緊急的な整備が必要となっています。栗真町屋では、国の直轄事業として平成24年度から海岸堤防工事が始まり、堤防の改修が進められています。
ねえねえ、シロモチくん。どうして栗真町屋の海岸で堤防の工事が行われているの?
栗真町屋の堤防は昭和28年の台風13号と昭和34年の伊勢湾台風で大きな被害を受け、その後復旧されたんだけど、それから約50年がたって、堤防自体にひび割れが発生したり、内部に空洞が見つかるなど、老朽化が進んでいるため、造り替えているんだ。
とても古い堤防だったんだね。新しい堤防はどんな堤防になるの?
堤防の高さを今より高くしたり、大きな地震が起きた時でも堤防が壊れないようにしているんだよ。
へえ~、堤防の高さは何メートルになるの?
今の堤防の高さは一部で4.4メートルしかないところもあるんだ。そこで台風の時などに高い波が発生しても堤防を越えないように、新しい堤防の高さは6メートルになるんだよ。
6メートルの高さがあれば安心だね。それと、大きな地震が起きても堤防が壊れないようにするってどうするの?
大きな地震が起きると地盤の弱い部分が液状化を起こして、堤防自体が沈んでしまう可能性があるんだ。それを防ぐために地盤の調査をして、液状化しないように地盤の改良をおこなっているんだよ。
地盤改良ってどんなことをしているの?
硬く締め固めた砂杭を地中に打ち込んで地盤を改良しているんだ。この方法はサンドコンパクションパイル工法と言われていて、栗真町屋の堤防工事では、直径70センチメートル、長さ10メートルの砂杭を1.7メートル間隔で打ち込んで、堤防の下の地盤をより頑丈なものにしているんだよ。それに近くの住宅などにできるだけ影響がでないよう、杭を打ち込む作業には振動や騒音が少ないタイプの機械が使われているんだ。
目に見えない部分もきちんと考えられているんだね。他にも何か工夫されていることはあるの?
徹底した再資源化に取り組んでいるんだよ。例えば、古い堤防を壊したときに出たコンクリートを砕いたものを、新しい堤防で使うコンクリートの基礎材などに再利用しているんだ。そうすることで、古い堤防を取り壊したときの廃棄物がなくなり、ダンプトラックで運び出すことも必要なくなるんだよ。
環境にも配慮した工事が行われているんだね。
他にも白砂青松の海辺再生に向けた取り組みが行われているんだ。工事の影響で伐採された松林を再生するために、地元の小学生や自治会が協力して、現地の松から種を採取して育てた苗木の植樹も予定しているんだよ。
大きく育って、きれいな松林になるのが楽しみだね。
そうだね。それと堤防近くの海岸でアカウミガメの産卵が確認されたのをきっかけに、環境団体やみえ大学の学生サークル、国土交通省が協力して「子がめロード」を作るなど、アカウミガメの子ガメが海に帰る手助けもおこなっているんだよ。
アカウミガメが元気に戻ってきてくれるといいね。今、みえ大学の近くで行われている堤防はいつ完成するの?
いよいよ今年4月に完成するんだ。堤防と一緒に工事をしている都市計画道路「河芸町島崎町線」の一部も完成して、車の通行ができるようになる予定だよ。
新しい堤防が完成すると便利になるんだね。
そうだね。頑丈な堤防が完成することで、近くの病院や学校、住宅地も安全になるし、新しく住宅や病院、企業が造られたりすることで地域の経済の活性化にもつながるんだよ。
堤防の整備が進むことでみんなが安全で安心して暮らせるんだね。堤防の完成が待ち遠しいね。
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