「広報津」第259号(音声読み上げ)公共施設の老朽化が一斉に到来する ボリューム1

登録日:2016年10月1日

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公共施設の老朽化が一斉に到来する
ボリューム1 津市にこんなに公共施設があること、知っていますか?

現在、全国的に公共施設の老朽化が進んでおり、これは津市も例外ではありません。安心・安全に暮らすための生活の基盤であり、交流や活動の拠点でもある公共施設。この皆さんの大切な財産を、未来に負担をかけずに残していくために、今年度、津市では公共施設等総合管理計画を作成します。今回から4回の特集の中で公共施設の在り方を考えていきましょう。

津市には公共施設がたくさん!!

ここで言う公共施設とは、市が保有する建物系施設とインフラ系施設のことで、津市には、旅客船ターミナルや三重短期大学などの広く利用される施設の他、温泉施設やボートレース津などのレクリエーション施設をはじめ、さまざまな種類の施設があります。他の市と比較しても、津市の公共施設数は突出して多く、人口・産業構造が類似している全国50都市のうち、総延床面積はなんと1位です。

津市の公共施設は、1,127施設

建物系
  • 集会施設 214施設 市民センター、公民館など
  • 教育児童施設 202施設 学校、幼稚園、保育園、三重短期大学など
  • 消防防災施設 162施設 消防署、車庫、倉庫など
  • 公園(建物部分) 140施設 公園管理棟、トイレなど
  • スポーツ施設 92施設 体育館、テニスコートなど
  • 庁舎等 61施設 本庁舎、支所庁舎、出張所など
  • 公営住宅 48施設 市営住宅、美杉住宅など
  • 文化施設 37施設 文化ホール、図書館など
  • 観光施設 36施設 温泉施設、宿泊施設、ボートレース津など
  • 福祉施設 35施設 福祉会館など
  • 交通施設 35施設 旅客船ターミナル、市営駐車場・駐輪場など
  • 産業施設 19施設 勤労会館、農産物加工場など
  • 斎場・火葬場・墓園 19施設 斎場、火葬場、墓園
  • 保健医療施設 14施設 保健センター、診療所など
  • 処理場 13施設 焼却場、埋立処分場など
インフラ系
  • 上水道 総量 管路延長2,489キロメートル
  • 下水道 総量 管路延長942キロメートル
  • 道路・橋りょう・トンネル 総量 市道3,458キロメートル 橋2,383カ所 トンネル2カ所
  • 公園 総量 615カ所

シロモチくんのコメント よく見ると、似ている施設が近い場所にあったりするんだ。さらに県や民間の施設もあるよね。

津市の公共施設の総量は、113.6万平方メートル

ゴーちゃんのコメント すごいね!近くの市や、他の県庁所在地よりも多いのね。津市は恵まれてるのね。

シロモチくんのコメント いやいや、それが大変なんだよ。津市の抱える問題について、詳しく見ていこう。

近い将来やってくる 津市の公共施設問題

問題1 多くの施設が老朽化し、施設数はさらに増加しています

経済成長や人口増加といった時代背景のもと、これまで津市には3度の施設整備のピークがありました。その時に建てられた施設が今、一斉に老朽化しています。そして、耐震化や老朽化対応を進める一方で、地域の要望に応えるため、近年も新しい施設を整備し続けています。

津市の年度別公共施設(建物系)の整備状況
津市合併以前
  • 第1のピーク 1970年代
  • 第2のピーク 1984年から1987年まで
  • 第3のピーク 1997年から2004年まで
新 津市発足後
  • 整備・改修完了 2006年から2015年まで 学校(耐震化)、総合支所(改修・建て替え)、新斎場、新最終処分場、リサイクルセンター、美杉総合文化センター、道の駅津かわげ
  • 整備継続中 2016年以降 学校(大規模改修、エアコン)、こども園、応急クリニック、産業・スポーツセンター、久居ホール、体育館(改修)、津北工事事務所、消防署

問題2 施設を利用する人が減少しています

時代の変化や人口減少などに伴い、多くの施設が未利用・低利用となっています。例えば、市内には約600席の文化ホールが3館ありますが、一部を除き、利用率は約3割と低迷しています。

また、児童数の減少に伴い、教育児童施設の閉校・閉園・休園が発生しています。

文化ホールの利用状況(平成27年)
  • お城ホール(津リージョンプラザ) 78%
  • しらさぎホール(白山総合文化センター) 31%
  • ハーモニーホール(サンヒルズ安濃) 31%
閉校、閉園、休園の状況(平成10年から28年まで)
  • 小学校 5校
  • 保育園・幼稚園 15園

問題3 現状を維持するためには、莫大な財源が必要です

現在ある公共施設の全てを、築30年で大規模改修し、築60年で建て替えるとした場合、更新実績(直近5年平均)の約1.6倍もの財源が今後40年間必要になります。

なお、すでに30年を経過しているものの、まだ手がつけられていない施設も多く残っています。さらに、この整備費用とは別にかかる維持費用も莫大になります。

津市の年度別公共施設(建物系)の更新費用試算

平成22年から26年にかかった費用は、年間平均73億円ですが、今後40年でかかる費用は、その約1.6倍にあたる、年間平均118億円です。

シロモチくんのコメント 施設の整備費用は氷山の一角で、維持費用にはその3倍から5倍もかかるんだよ。

ゴーちゃんのコメント 施設にかかる費用は造るときだけじゃないんだね。

問題4 施設に充てられる財源は今後減少していきます

生産年齢人口(15~64歳)が大幅に減少すると予測
  • 平成27年 165,882人
  • 平成42年 143,655人
  • 平成57年 113,724人

少子高齢化に伴い、税収の減少と、社会保障費用の増加が予想されることから、施設の整備・改修に充てられる財源は減少すると考えられます。

ゴーちゃんのコメント このままだと未来の津市民の大きな負担になるんだね。

津市の取り組み これまでとこれから

これまでの取り組み1 施設カルテの公表

各施設の現状を把握するため、施設の構造や面積、部屋の種類、費用などをデータとして整理し、ホームページで公表しています。

これまでの取り組み2 未利用物件の売却

津市で利用しなくなった施設や土地を、皆さんに有効活用していただけるよう、売却しています。対象物件があるときは、広報津や津市ホームぺージでお知らせします。

これからの取り組み 公共施設等総合管理計画の策定

総務省から全国の自治体に対して、「全ての公共施設等を対象に、地域の実情に応じて、総合的かつ計画的に管理する計画」の策定を要請されました。津市においても、公共施設問題の解決のため、平成28年度中に策定・公表します。

公共施設等総合管理計画とは?

公共施設等の現況および将来の見通しと、公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針を踏まえて、未来に持続可能な真のまちづくりを検討します。

次回予告

ボリューム2は、集会施設の現状について特集します。

この特集の問い合わせ

財産管理課  電話番号229-3126  ファクス229-3444


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