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広報津 平成29年3月16日 第270号
写真 水曜日の昼下がり、常連の皆さんでにぎわう露天風呂(2月22日 榊原自然の森 温泉保養館 湯の瀬)
都市計画とは、まちづくりのためのルールのことです。現在津市では、人口減少・少子高齢化社会の到来や、市街地の低密度化・空洞化などの課題を抱えていますが、このような課題に対応していくために、新しい津市都市マスタープラン(都市計画の方針)の策定に取り組んでいます。
ゴーちゃん ねえねえ、シロモチくん。都市計画ってなあに?
シロモチくん まちづくりのルールのことだよ。土地の使い方や、住宅、店舗、工場など建物の種類、建て方のルールなんかを決めてあるんだ。
ゴーちゃん どうしてそんなルールを作るの?
シロモチくん 例えば、隣のおうちの人が突然大きな工場を建てたらどう思うか考えてみてほしいんだ。
ゴーちゃん これまでの静かな環境が変わるわね。
シロモチくん 自分の土地だからといって、自由に利用すると、自分にとっては快適でも、近くの人にとっては迷惑かもしれないよね。それに、住宅街に工場を建てても、周りの家に気を使いながらの作業だと効率が悪いよね。住みやすくて働きやすいまちをつくるために都市計画はとても大切なんだ。津市でも地域の状況によって、都市計画の区域を定めていろんなルールを決めているんだよ。
ゴーちゃん そうなんだ。どんなルールがあるの?
シロモチくん まず、まちをつくって人を集めていこうとする市街化区域と、自然環境や農地を守っていこうとする市街化調整区域に分けているよ。これを線引きっていうんだ。線引きは人口が多くて開発や建て替えが多い区域で行われるよ。
ゴーちゃん 人が集まって住むところと、そうでないところのメリハリをつけているんだね。
シロモチくん 他には場所によって建てられるものと建てられないものを決めている用途地域というルールがあるよ。さっきの例みたいに、住宅地の中に高層マンションや大きな工場が建ったら、住んでいる人たちは、生活しにくいと感じるかもしれないからね。
ゴーちゃん そのルールがあると、その地域がどんな地域かイメージできるし、隣に突然工場が建ってびっくり!ということはなくなるわね。でも、一度決めたルールはずっと変わらないの?
シロモチくん みんなが住みやすいまちになるようにルールを変えることもあるよ。ルールを変える場合は都市マスタープランに書いておく必要があるんだよ。
まず、街の区域を都市計画の区域と区域外に分けます。
更に、都市計画区域を、市街化区域と市街化調整区域に分けます。
市街化区域は、場所に応じて、工業系地域、商業系地域、住居系地域に分けます。
ゴーちゃん 都市マスタープランってなあに?
シロモチくん まちの20年後の姿をイメージしながら、10年間でどんなまちづくりをしていくかの方針を示したものだよ。
ゴーちゃん 津市にも都市マスタープランはあるの?
シロモチくん もちろんあるよ。今がちょうど都市マスタープランの更新の時期で、平成30年から平成39年までの新しい都市マスタープランを作っているところなんだ。
ゴーちゃん 新しい都市マスタープランはどんな計画になるの?
シロモチくん これからは、人口減少と少子高齢化に対応した都市計画が必要になってくるんだよ。税収も減少するから、少なくなった税収で、今ある公共施設や道路、上下水道などを維持していかなければならないんだ。
ゴーちゃん じゃあ、市外の人たちを呼び込んで、どんどん人口を増やせばいいんじゃない?
シロモチくん 確かにそれができれば理想的だよね。でも、人口減少は日本全国で起こっていることだから、今より人口を増やすのはとても難しいことなんだ。
ゴーちゃん この先どんな問題が起こるの?
シロモチくん 人口が減っていくと、これまであった地域のコミュニティーが維持できなくなったり、普段の買い物をするスーパーとか、身近にある病院とかが無くなってしまうかもしれないんだ。
ゴーちゃん じゃあ、広い土地がある郊外に大きな商業施設をつくって、たくさんの人に買い物に来てもらったらどうかな?
シロモチくん それはいい考えに思えるけど、郊外に大きな商業施設をつくるとお店に行くには車が必要になるよね。そうなると、車に乗れない人は不便だし、今営業しているお店にも影響があるだろうからね。
ゴーちゃん そうなんだー。今近くにあるお店が無くなったら住みにくいまちになってしまうわね。
シロモチくん そうだね。でも、まちが広がること自体は悪いことではないよ。問題は人口が増えないのにまちが拡大することなんだ。まちが広がった分だけ、上下水道や道路などインフラ施設の維持費がどんどん増えてしまうからね。
ゴーちゃん 人口が減るのに維持費が増えるのは良くないものね。
シロモチくん だから、これからは人口規模や財政状況に見合ったまちづくりが必要になるんだよ。その考え方をコンパクトシティっていうんだ。
ゴーちゃん コンパクトシティ?
シロモチくん これ以上まちの拡大は抑えて、これまでつくってきたまちの基盤を有効活用しながらコンパクトにしていくまちづくりのことだよ。
ゴーちゃん なるほどね。でも実際にどうやってまちをコンパクトにしていくの?住めない場所を増やしていくの?
シロモチくん これからも今住んでいる場所に住み続けられるよ。駅や中心市街地、総合支所の周りに公共施設やお店、病院が集まったまちの拠点をつくるんだ。あちこちにいろんな施設をつくるのではなくて、地域の拠点ごとに施設を集めて人を呼び込むんだよ。
ゴーちゃん 便利な拠点がいくつかあるっていうことなの?
シロモチくん そうだよ。そして拠点と拠点を公共交通機関や道路のネットワークで結ぶんだ。複数ある拠点がつながっているから、多極ネットワーク型コンパクトシティっていうんだ。新しい都市マスタープランでも、歩いてお店や駅に行けて、便利で健康的な暮らしができるように、多極ネットワーク型コンパクトシティを目指していくんだよ。
ゴーちゃん これからも住みよいまちを目指すために、時代にあった都市計画が必要だね。
シロモチくん 今は良くても、この先人口が減ってくると、いろいろ不便なことが出てくるよ。
街の人の声
ゴーちゃん だからこれ以上、まちを広げず各地の拠点に施設を集約して、今の生活を維持できるようにするんだね!
街の人の声
都市政策課 電話番号229-3181 ファクス229-3336
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