「広報津」第286号(音声読み上げ)表紙、歴史散歩 第138回 特別編 新たに国宝へ せんじゅじ みえいどう・にょらいどう

登録日:2017年11月16日

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広報津 平成29年11月16日 第286号

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津市産業・スポーツセンターのオープニングイベントに参加した皆さんは、思い思いにイベントを楽しんだ。(10月1日)

歴史散歩 第138回 特別編
新たに国宝へ せんじゅじ みえいどう・にょらいどう

真宗高田派の本山である せんじゅじがある一身田町には、寺内町の歴史的な町並みが多く残り、その中でも せんじゅじの みえいどうと にょらいどうは、大きな屋根が並び、遠くからも眺めることができるシンボル的な建物です。いずれも高さが25メートルを超える国内屈指の規模を誇る木造建築で、昭和36年に国の重要文化財に指定されました。

このたび、10月に国が開催した文化審議会で、この みえいどうと にょらいどうを、国宝に指定することが適当とする答申が出されました。国宝とは、文化財保護法において、重要文化財のうち世界文化の見地から価値が高いもので、たぐいない国民の宝たるものとされ、この答申のとおり指定されると、みえいどうと にょらいどうは、三重県内で初めての国宝建造物になります。

専修寺の がらん(境内の建物)は、正保2年(1645年)の大火による再建をきっかけに順次建立されました。津藩から土地の寄進を受け、大幅に寺領を拡大した上で、最初に伝統的な わようを基調とした みえいどうの建設が始まり、寛文6年(1666年)に落成します。その後も がらんの整備が続けられ、寛延元年(1748年)には鎌倉時代に伝来した ぜんしゅうようと呼ばれる様式の にょらいどうが完成しました。

今回の答申にあたり、みえいどうは日本における寺院建築の発展を示す壮大かつ壮麗な大型仏堂として、にょらいどうは門信徒の寄進で建てられた我が国最大級の近世ぜんしゅうよう仏堂として、いずれも近世における大規模な寺院建築として高く評価されています。

国宝となる みえいどう・にょらいどうの他にも、せんじゅじには昭和28年に国宝に指定された親鸞直筆の書跡、さいほうしなんしょう、さんじょうわさんが所蔵されており、境内には平成25年に一括して国の重要文化財に指定された、からもん・さんもん・ごびょうはいどう・ごびょうからもん及び、すきべいなどの11棟の建物など、数多くの文化財があります。

このような世界に誇る歴史的建造物が間近に見られる せんじゅじと、その周りに広がる一身田寺内町を、この機会にゆっくり散策してみてはいかがでしょうか。

如来堂の内観

柱の間隔を広く取り、天井の高さを変えることで堂内を広く感じさせています。内陣は柱と壁、欄間に至るまで金箔をはり、壮麗な空間を作り出しています。

細部まで金箔が施された美しい厨子があります。

軒の荷重を支える、均整のとれた美しい組物は、上から順に獏・龍・象と、さまざまな表情を見せます。

御影堂の内観

天井までの高さは約8メートル。通し柱の数を減らして作られた広い空間では、一度に約2,000人が参拝できます。内陣の金色に輝く柱と多彩な天井画が尊厳な雰囲気を醸し出しています。

厨子の扉は極彩色の花で飾られています。

せんじゅじ 境内の国の重要文化財

  • ごびょうからもん及び、すきべい
  • ごびょうはいどう
  • 対面所
  • 太鼓門
  • からもん
  • さんもん
  • 鐘楼
  • 茶所

問い合わせ

教委生涯学習課 電話番号229-3251 ファクス229-3257


 

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