「広報津」第289号(音声読み上げ)表紙、新年のごあいさつ、第37回市長対談

登録日:2018年1月1日

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表紙

広報津 平成30年1月1日 第289号

写真 30組の市民の皆さんが平成30年新春号の表紙を飾ってくれたよ!

新年のごあいさつ

笑顔があふれ幸せに暮らせる県都 津市へ向けて

津市長 前葉泰幸
謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
昨年は、津市応急クリニックと津市家庭医療クリニックを開設し、初期救急医療と地域医療の充実を図るとともに、医療・介護サービスの一体的な提供をサポートする津市在宅療養支援センターを開設しました。高齢者外出支援事業も開始し、65歳以上の方を対象に路線バスで利用できる乗車ポイントの付与や津市コミュニティバスの無料化を行いました。強い地域経済に向けては、津市ビジネスサポートセンターを創設し、企業等をワンストップで総合的に支援する窓口を開設しました。教育においては、県内初の義務教育学校みさとの丘学園を開校し、小中一貫9年間を生かしたカリキュラムのもと先進的な学校教育が始動しました。
そして、昨秋の津市産業・スポーツセンターのオープンにより、合併後取り組んできた4大プロジェクトが全て完了し、津市のまちづくりは一つの区切りを迎えました。
いよいよ津市は、今年、まちづくりの新しいステージへと動き出します。4月から新しい津市総合計画がスタートし、目標に掲げた笑顔があふれ幸せに暮らせる県都 津市の実現に向け邁進してまいります。
未来を担う子どもたちは、しっかりと守り育てます。幼保連携型認定こども園の開園、小学校普通教室へのエアコンの設置、未就学児の子ども医療費の窓口無料化など、子どもたちのための施策を積極的に展開します。
安心して暮らせる環境づくりも決して手は抜きません。介護を必要とする状態になっても、介護者と共に安心して暮らせるよう介護サービスの充実を図るとともに、国民健康保険事業は、広域化後も健全な運営を行います。津市独自で精神障害者保健福祉手帳2級通院医療費助成の拡大を実施し、障がい者への支援も強化します。
心豊かな暮らしづくりにも力を入れてまいります。夏に開催される全国高等学校総合体育大会を、スポーツの裾野を広げる絶好の機会として、最大限生かしてまいります。(仮称)津市久居ホールの工事に着手し、多彩な芸術文化の創造・発信拠点として、整備します。
一つ先の時代を見据え、市民の皆様お一人お一人が笑顔で幸せに暮らせる津市へ、市役所一丸となってさらに力強く市政を進めてまいりますことを年初の誓いとし、新年のごあいさつといたします。

市民の未来に想いを馳せて

津市議会
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
津市が将来にわたり安心して暮らし続けることのできる都市であること、それが津市議会議員一人一人の想いであり、議員の活動を支える熱意です。これまで、この想い・熱意を糧に、時には執行機関を牽制し、時には執行機関と調和を図りながら、市政の推進に力を注いでまいりました。
そして、平成30年は津市議会にとって大きな節目の年を迎えます。
まず、未来に向けた新たな津市のまちづくりがスタートします。
昨年4月には、津市応急クリニックが診療を開始し、10月には、津市・産業スポーツセンターのオープンと、(仮称)津市久居ホールの建設工事着工に向けた予算の議決、12月には新しい津市総合計画の議決を行いました。市町村合併以来の大きなプロジェクトが次々に完成を迎え、それらを土台として、津市を次世代に引き継いでいくためのまちづくりが、今まさに始まろうとしています。
少子化、高齢化による人口減少社会の渦中、国、地方を通じた厳しい財政状況の中、市民の皆様の暮らしを取り巻く環境は刻々と変化しています。議会は、執行機関の監視機能としての役割を果たすのみならず、地域が抱えるさまざまな課題を的確に把握すると同時に、社会環境の変化に柔軟に対応した政策提案ができるよう、議論を深めてまいります。
次に、市民に開かれた市議会の推進です。
津市議会は2月に新たな体制となります。昨年6月の市議会定例会において、議員定数を2人削減し、34人といたしました。全国的にも市議会議員数は減少している状況にありますが、これは決して議会改革の成果ではありません。大切なことは、これまで以上に市民の皆様と向き合いながら、議会活動を推し進めることです。一昨年から実施しておりますインターネットを介したユーストリームとユーチューブによる本会議、委員会、全員協議会のライブ放送と録画映像は鮮明な映像で、スマートフォンによる視聴も可能となりご好評を得ております。津市議会の活動を皆様により身近に感じていただけるよう、不断の努力をしてまいります。
津のまちを次世代へ引き継ぐこと、それは今を生きる私たちの責務です。新たな体制のもとで、着実に歩を進めてまいります。
本年も皆様にとりまして、輝かしい一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。

第37回市長対談 レスリング世界女王 また一人誕生

津市スポーツ栄誉賞受賞 奥野はるなさん
津市長 前葉泰幸
平成29年11月3日、津市スポーツ栄誉賞を受賞された奥野はるなさんをお迎えし、世界レスリング選手権大会で金メダルを獲得した時のエピソードや、尊敬する吉田沙保里選手への思いを前葉泰幸市長が伺いました。

強い気持ちで決勝進出 狙い通りの片足タックル

市長 最初に世界レスリング選手権大会のことから伺いたいと思います。シニアの世界選手権大会への出場は、初めてだったのですね。特別な舞台だったのでしょうか。
奥野 私はシニアの二つ下の世代のカデット(16歳から17歳まで)の世界選手権しか出たことがなかったのですが、シニアの世界選手権は会場が広く、音響もライトも規模が全然違い、すごく緊張しました。
市長 フランスのパリで開かれた今回の世界大会はどんな雰囲気でしたか。
奥野 今までの大会とは比べものにならないくらい選手もスペシャルな人ばかりでした。外国人選手は一番手が大勢出てくる大会なので、未知の世界に飛び込んだ感じでした。
市長 外国人選手を次々と破って決勝まで進まれました。準決勝までは相手に1ポイントも与えない、完璧な試合でしたね。
奥野 準決勝までは絶対に決勝に行きたいので点はやらないという強い気持ちがありました。決勝では少し弱い気持ちが出てしまって、簡単に失点してしまう場面もありました。
市長 決勝の相手であるナイジェリア選手は映像を見るだけでも手足が長く、戦い方が違いましたね。外国人選手とは戦いにくい面もありますか。
奥野 ナイジェリアの選手は、ヨーロッパ圏の選手ともまた違う体格で、力の出し方も異なっていました。絶対取ろうと思っていた片足タックルが決まったのでよかったです。
市長 ポイント5対4で逃げ切って優勝されました。栄和人監督からのいろいろなアドバイスもあったと思いますし、吉田沙保里選手からも助言があったのではないですか。
奥野 吉田選手からは当日の朝にメッセージをいただきましたし、会場についてからも頑張れよ。絶対優勝しろよという応援をいただきました。監督からは、準決勝が終わった時にどんどん動きが良くなってきているよ。このまま行けるぞと、とても心強いアドバイスをいただき、決勝に力を持っていくことができました。
市長 見事に世界女王になられました。まだ18歳ですから、これからシニアの大会でますます活躍されるだろうと期待しています。奥野選手がここまで強くなったのは、一志ジュニアレスリング教室でずっと鍛え上げられてきた技能と精神力があるからだと思います。レスリングをこの教室で始めたのは何歳の時からですか。
奥野 2歳半から始めました。
市長 まだよく分からない頃ですよね。
奥野 覚えていませんね。
市長 故吉田栄勝先生からの指導や言葉で特に印象に残っているものはありますか。
奥野 吉田先生は本当に厳しくて、練習でも私生活でも妥協を許さない方でした。練習では常に攻めるスタイルで、守りはいつか通用しなくなってしまうので、絶対に最後まで攻め続けるというスタイルを叩き込まれました。私生活では整理整頓をはじめ、靴のかかとを踏んではいけないなど生活態度についても厳しく教えられました。
市長 教室で吉田沙保里選手とも一緒になる機会が多かったと思いますが、改めてどんな存在でしたか。
奥野 吉田選手は練習中すごく元気で明るくて、一志ジュニアレスリング教室の練習はきつくて辛く感じることも多かったのですが、そんなときこそ声を出して率先して盛り上げていく先輩でした。
市長 後輩からすると吉田さんが作っていく雰囲気にだんだん自分も気持ちが乗ってくるような感じでしたか。
奥野 やはり暗い雰囲気と明るい雰囲気とでは、練習していても技を覚えるスピードなどが全然違います。
市長 その後は久居高校に進学されました。高校時代はどういう練習をされていましたか。
奥野 高校時代は少人数の選手しかいませんでした。経験者は私だけだったので、人に教えることもたくさんありました。自分は基礎ばかりを繰り返し練習していました。
市長 女子レスリング選手がたくさん集まる至学館大学へと進まれてからの練習はどうですか。
奥野 高校生の時には朝練習がなかったのですが、大学生になってからは朝6時45分から1時間くらい、走り込みと筋トレをしてから授業です。夕方からはマット練習が約3時間あり、一日みっちりレスリング漬けという感じで、最初は一日が過ぎるのが本当に早かったです。
市長 練習の中身は自分のイメージしていたものと違いましたか。
奥野 予想はしていたのですが、それ以上にきつくて、最初の1週間は記憶がないくらい疲れていました。
市長 1年生から4年生まで、そしてオージーも来られますから、それぞれ練習メニューが違うのでしょうか。
奥野 実は皆、同じメニューです。
市長 全員同じなのですか。なるほど。至学館レスリング部のいいところは、どんなところですか。
奥野 練習中に絶対に妥協しない、簡単に諦めないところだと思います。きつい全体練習が終わってからもたくさんの人が夜遅くまで自主練習をして、皆で切磋琢磨しています。
市長 そういう強い気持ちが次の若い選手に伝わっていくのでしょうね。一志ジュニアから大学へと進んでこられた奥野さんに、このサオリーナで開催された吉田沙保里杯津市少年少女レスリング選手権大会では指導者としてマットに立っていただきました。子どもたちを教えてみてどんな感じでしたか。

故郷津市のマットに凱旋同世代には負けられない

奥野 教えるのは本当に難しいと感じます。細かい部分を伝えるのが特に難しくて、伝えているつもりでも伝わらないもどかしさ。自分が教えてもらっているときは、コーチはつらい練習をしないから楽だなと思っていましたが、コーチはコーチで大変なんだと感じました。
市長 どうやって伝えるのか、何を伝えるのかが大事ですよね。どんなことを子どもたちに伝えたいですか。
奥野 私はタックルが得意なのですが、タックルに入ってつぶれてしまう子には送り足が遅い子が多いので、足を速く進ませることを特に伝えたいです。
市長 このサオリーナでは、今年の夏にインターハイ(全国高等学校総合体育大会)が開かれます。奥野選手はインターハイ3連覇なんですよね。今後も大学のインカレ(全日本学生レスリング選手権大会)などにも出場なさるのでしょうが、同世代と戦うことは気持ちの上では少し違いますか。
奥野 やはり同世代には絶対に負けられないという気持ちがあるので、シニアの世界選手権に出るよりもプレッシャーはあります。
市長 これまでそのプレッシャーを乗り越えてこられたわけですが、さらに今年の4月にジュニアクイーンズカップ(女子レスリングの全日本大会)が、このサオリーナで開かれます。例年東京の駒沢体育館で開催されていましたが、初めて津市で開催されることになります。奥野選手は出場していただけますか。
奥野 はい、出場します。
市長 ジュニアクイーンズカップに向け、どんな思いでこの故郷津市のマットに立たれるのでしょうか。
奥野 ジュニアクイーンズカップは、カデットとジュニア(17歳から20歳まで)の世界選手権代表の選考会になっています。私は去年2位に終わってしまったので、今度こそ絶対に優勝して、代表として世界選手権に出られるように頑張ります。
市長 今度は地元津市のマットの上で躍動する奥野選手が見られることを楽しみにしています。最後に2018年の目標や夢、そして2020年の東京オリンピックに向けた思いなどお聞かせいただけますか。
奥野 今年は選考会でもしっかり勝ってもう一度世界選手権の代表になって、世界選手権で2連覇したいです。それが東京オリンピックにもつながってくると思います。
市長 奥野選手は、勝つためにやるべきことは全部やってきた。後はそれを出し切るだけだという強い気持ちを持っていらっしゃると伺っております。奥野春菜選手の今年の活躍、そして東京オリンピックに向けての夢が実現するよう、津市民みんなで応援していきたいと思いますので、ぜひ頑張ってください。
奥野 ありがとうございます。

津市スポーツ栄誉賞受賞 奥野はるなさん

平成11年3月18日、津市生まれ。栗葉小学校、久居西中学校、久居高校を経て至学館大学在学中。2017シニア世界レスリング選手権大会女子55キロ級に出場し優勝。吉田沙保里選手らを輩出した一志ジュニアレスリング教室出身。


 

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