「広報津」第306号(音声読み上げ)歴史散歩 第148回 旧あきらむら役場庁舎、津市(このまち)で輝く

登録日:2018年9月16日

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歴史散歩 第148回 国登録有形文化財 旧あきらむら役場庁舎

芸濃町林の旧伊勢別街道沿いの家並みを進むと明小学校へ続く小さな交差点に差し掛かり、その北東角に立つのが、大正5年(1916年)に建てられた旧あきらむら役場庁舎です。この建物は、近代建築技術の波及を示す例として価値が高いことから、平成18年に国の登録有形文化財に指定されました。しかし、老朽化が激しく、平成29年8月からこの建物を活用するため、耐震補強などの工事を約1年かけて行い、今年9月2日から一般公開を行っています。

木造2階建てのこの建物は、外壁の下見板張や上げ下げ窓を用いた洋風デザインが特徴的で、1階は役場事務室、2階は議場として使用されていました。特に2階の議場は、洋風建築の役場には珍しい畳敷き議場だったことから、今回その復元も行いました。

また、建物の角に張り出す玄関ポーチや、2階部分に設けられたバルコニーは洋風建築の特徴を際立たせています。そして、いりもや屋根の破風にある丸枠に日と月の字形を合わせた明の文字の紋章デザインは目を引き、当時のあきらむらのシンボルとしての建物を象徴するように誇らしげに輝いています。

今回の工事では、登録有形文化財としての役場建築の復元とともに、耐震診断結果に基づいた耐震柱や方杖を追加した耐震工事を行い、公開するために消防設備や多目的トイレ、エアコンなども新たに設置しました。

建物1階は資料や作品展示など、2階の議場は講演会や紙芝居などの開催により地域の歴史を学ぶ場として公開していきます。公開は、年末年始を除く毎週土曜日・日曜日の9時から17時までです。

旧伊勢別街道の散策などと併せて、ぜひ見学にお越しください。

津市(このまち)で輝く

ボリューム29 作品の世界観を光で表す。それが私の仕事。
舞台照明家 おかだ えつこ(39歳)

プロフィール

1979年津市生まれ。高校卒業後、有限会社アトリエに就職。2000年から2003年まで県総合文化センターに出向、劇場スタッフとしての運営経験を経て、現在舞台照明の現場チーフとして活躍。

座右の銘は、魅せるために見せない。
やりがいは、演者と観客の感動する姿。

プロ同士のぶつかり合いが、舞台のクオリティーを上げる

演者と舞台美術を照らすスポットライト。人物の心理や、情景を描写する色や模様。ステージを効果的に見せるため、光と闇をつくるのが舞台照明家だ。

高校卒業と同時に飛び込んだ憧れの裏方の世界。20年たった今、岡田さんは照明の演出を考えるプランナーと機器を操作するオペレーターとして、コンサートやイベントなど、全国の現場を飛び回っている。

(おかださんのコメント)どんな舞台でも、ストーリーを読み込むことから始めます。例えば寒さを表す光は、青だったり白だったり人によって違う。クライアントの真意と感覚を理解して初めて、その世界観を光で表現できるんです。さらに、現場でのどんな要望にも応えられるよう、表現の引き出しを複数用意してリハーサルに臨むことを心掛けています。(コメントおわり)

舞台監督や演出家、音響、衣装、舞台美術、演者など、作品に携わる全ての人とのコミュニケーションも、舞台を創る上で欠かせないと話す。
(おかださんのコメント)全員が、いいものを創ったと納得できるところまで、意見をぶつけ合って戦う。それが舞台をいっそう輝かせることを、全員が分かっているからです。(コメントおわり)

機材は重く、休みは不規則で夜も遅い過酷な仕事。
(おかださんのコメント)でも拍手を聞くたび、そんな苦労が吹き飛ぶくらいうれしくなるから、やめられないですね。(コメントおわり)


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