登録日:2016年2月25日
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ポルタひさいについては、平成16年に久居駅前地区市街地再開発組合の負債約44億円のうち、金融機関が34億円を免除し、久居都市開発株式会社が12億6,000万円で土地と建物を取得して管理していることを広報津6月1日号のこのコーナーでお知らせしました。
ポルタひさい問題の解決に向けた検討はその後進んでいるのでしょうか。もう一度、シロモチくんとゴーちゃんの会話に耳を傾けてみましょう。
ねえねえ、シロモチくん。前回教えてもらった「ポルタひさい問題」だけど、その後、解決策は見つかったの?詳しく教えてほしいな。
分かった。その前に、少し前回のおさらいをしてみるよ。
久居都市開発株式会社は、旧久居市が一部を出資して設立された会社で、近鉄久居駅に隣接した「ポルタひさい」の商業床の大部分や駐車場を所有し、管理運営をおこなっているんだ。会社の借金残高は、今年度末には
約9億2,900万円となる見込みなんだけど、資金繰りに余裕のない会社なんだ。もし、会社が銀行へ借金を返せなくなったら、市(旧久居市)はその借金を肩代わりする損害担保契約を銀行と結んでいるんだ。
うん、そうだったね。
そこでね、市は5月10日に、会社に速やかに抜本的な経営改革案を提示するよう依頼したんだ。
そうなんだ。それで会社からの返事は来たの?
うん、会社はいろいろ検討した上で、7月13日付けで「所有する土地と建物を全て市に購入してほしい」って要請してきたんだ。
それはどういうことなの?
会社は、土地と建物の市への売却代金と手持ち金を合わせて、銀行から借りている約7億2,900万円と市から借りている2億円を全額返済したいと考えているんだ。その場合、市と銀行とで締結されている損害担保契約も解除されることになるんだ。
へー、それで市はどうするの。
市は「会社の土地と建物を買い取らない場合」「一部を買い取る場合」「全てを買い取る場合」に分けて分析したんだ。
その分析結果はどうだったの?
もし、市が会社の土地と建物を買い取らないという選択をした場合、銀行は残る借金の約7億2,900万円を一括して返還するよう会社に求めることが
できるんだ。でも会社には支払えるお金がないので、経営破綻してしまうんだ。そうなると、損害担保契約に基づいて、市がその借金を肩代わりして銀行に支払わなければならないんだけど、支払ったお金の弁済を会社に請求することはできないんだ。つまり、市は支払うだけで何も得るものはないんだよ。
うーん、契約があるから支払う義務が市にあることは分かるけど…。
次は会社の土地と建物を買い取ったらどうなるかなんだけど、買い方には幾つか方法が考えられるよね。まず、今、1階のスーパーマーケット跡などの空いている2つの大きな区画のみを市が買い取ったらどうなるかだけど、会社は市への売却代金を銀行への返済に充てることになるんだけど、この2つの区画の売却だけでは、借金の全額を返済することはできないんだ。
そうなんだ。一部の資産を売却しただけでは会社で返せない借金が残るので、市は損害担保契約を解除することはできないということなのね。
そういうことだね。
それじゃ、全部買うとどうなるの?
会社の土地と建物の全部を市が購入したら、会社はその売却代金で借金の全額を銀行に返すことができるんだ。会社の借金はなくなるので、市が銀行と結んだ損害担保契約も要らなくなるんだ。
うーん。損害担保契約が解除されるなら、少なくとも将来への不安はなくなるよね。でも、市が土地と建物を全部購入するなら、有効に活用しなければいけないよね。
そうだね。市は久居総合支所や津南工事事務所、久居保健センターとして活用する場合の財政負担を市議会に示したんだ。市としては、(1)ポルタひさいの経済的・機能的な価値が最も大きくなるように、(2)入居テナントや他の区分所有者、住居部分の所有者の安定が図れるように、(3)市が借金を肩代わりしなくて済むようにすることが大事だと考えているんだ。
ポルタひさいの管理組合や自治会、地元商店街の皆さんに安心していただくためには、早く解決しなきゃね。
ポルタひさい問題の解決に向けては、市のホームページの「市民の声」からも意見が出せるので、声を届けてほしいな。
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