「広報津」第330号(音声読み上げ)下水道局だより

登録日:2019年9月16日

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折り込み紙5

下水道局だより

未来に引き継ぐ下水道 ボリューム6

令和元年9月16日発行

下水道局 電話番号239-1030 ファクス239-1037

市民の皆さんに津市の下水道事業をもっと知っていただくため、課題や経営状況についてシリーズでお伝えしています。前回までの下水道局だよりでは、津市の汚水処理の状況や下水道使用料の現状について紹介しました。

第6回は下水道使用料の見直しについてお話しします。

下水道使用料の見直し

(先生のコメント) 今年の10月1日から下水道使用料が変わるんだ。

前にも話したけど、平成18年1月1日の市町村合併のときに、暮らしに密接に関係する料金は、低い価格に統一する方向で調整されたんだ。下水道使用料はそれから13年間変えていなかったから見直すことになったんだよ。

(子どものコメント) 使用料を安くできていたのは、みんなの税金で賄うことを前提としていたからなんだよね。

(先生のコメント) 今のままでは一般会計からの繰入金というかたちで下水道を使用できない地域の皆さんの税金を今後も使うことになるから、その負担を減らして汚水処理費用は使用料で賄うという本来のかたちに近づけようということになったんだ。

(子どものコメント) 汚水処理に必要な費用だけでも8億円足りなかったんじゃなかったかな。

(先生のコメント) そう。平成29年度は汚れた水をきれいにするために23億円かかったんだけど、使用料収入は15億円で、8億円も不足していたんだ。

(子どものコメント) 今までの使用料では全然足りないね。

(先生のコメント) 処理した水1立方メートル当たりの原価で見ると177円だったのに対して、使用料は1立方メートル当たりの単価が118円だったから、59円不足していたんだ。

汚水処理原価と使用料単価の比較(平成29年度決算値、1立方メートル当たり)

  • 汚水処理原価 177円(全体で23億円)
  • 使用料単価 118円(全体で15億円)

不足額 59円(全体で8億円) 

(子どものコメント) 不足分を全て使用料で賄おうとすると、使用料を1.5倍にしないといけないっていうことになるのかな。

(先生のコメント) そうなんだ。でも、皆さんの負担がとても大きくなってしまうから、今回は総務省が基準にしている1立方メートル当たり150円を目安にして見直すことにしたんだ。

(子どものコメント) 使用料単価が1立方メートル当たり150円ということは、今の使用料の1.27倍だね。

(先生のコメント) 4億円くらい使用料収入が増えるから、本来必要な分の半分くらいは賄えるんだよ。

(子どものコメント) みんなの税負担はどのくらいになるのかな。

(先生のコメント) 税負担は汚水処理に必要な費用以外もあるんだけど、今回使用料を見直しても平成29年度の実績に置き換えると、市民1人当たり年間約4,300円の税負担をお願いすることになるんだ。

(子どものコメント) まだまだ、税負担はなくならないんだね。これからも汚水処理費用は使用料で賄うという本来のかたちに近づくように考えていかないといけないね。

10月1日からの下水道使用料

(子どものコメント) 10月1日から使用料はどのように変わるのかな。

(先生のコメント) 基本使用料と従量使用料で、現行と改定後の税抜き・税込み別に比較してみたよ。

基本使用料

一般汚水
  • 現行 税抜き600円、税込み(8パーセント)648円
  • 改定後 税抜き760円、税込み(10パーセント)836円

従量使用料(1立方メートルにつき)

一般汚水
1立方メートルから10立方メートルまで
  • 現行 税抜き5円、税込み(8パーセント)5.4円
  • 改定後 税抜き6円、税込み(10パーセント)6.6円
11立方メートルから30立方メートルまで
  • 現行 税抜き115円、税込み(8パーセント)124.2円
  • 改定後 税抜き147円、税込み(10パーセント)161.7円
31立方メートルから50立方メートルまで
  • 現行 税抜き145円、税込み(8パーセント)156.6円
  • 改定後 税抜き185円、税込み(10パーセント)203.5円
51立方メートルから100立方メートルまで
  • 現行 税抜き175円、税込み(8パーセント)189円
  • 改定後 税抜き223円、税込み(10パーセント)245.3円
101立方メートルから500立方メートルまで
  • 現行 税抜き215円、税込み(8パーセント)232.2円
  • 改定後 税抜き274円、税込み(10パーセント)301.4円
501立方メートルから1,250立方メートルまで
  • 現行 税抜き250円、税込み(8パーセント)270円
  • 改定後 税抜き318円、税込み(10パーセント)349.8円
1,251立方メートル以上
  • 現行 税抜き265円、税込み(8パーセント)286.2円
  • 改定後 税抜き337円、税込み(10パーセント)370.7円
公衆浴場汚水

1立方メートルにつき

  • 現行 税抜き12円、税込み(8パーセント)12.96円
  • 改定後 税抜き12円、税込み(10パーセント)13.2円

解説

(子どものコメント) 現行の約1.27倍になるんだよね。1カ月に支払う金額はどのくらい変わるのかな。

(先生のコメント) 一般家庭の平均的な1カ月の使用水量20立方メートルで比較すると、税込みで575円増えるんだ。つぎのひょうを見てね。

(ここからひょう)

一般家庭における使用料改定の影響の試算

税抜き

  • 月額 現行1,800円、改定後2,290円。負担増額は490円、増額割合は27.2パーセント。
  • 年額 現行21,600円、改定後27,480円。負担増額は5,880円、増額割合は27.2パーセント。

税込み 現行 8パーセント、改定後 10パーセント

  • 月額 現行1,944円、改定後2,519円。負担増額は575円、増額割合は29.6パーセント。
  • 年額 現行23,328円、改定後30,228円。負担増額は6,900円、増額割合は29.6パーセント。

(ここまでひょう)

(子どものコメント) 10月1日には消費税が10パーセントになるけど、その分も使用料に影響するのかな。

(先生のコメント) そうなんだ。消費税分も見直されるから、ひょうの税込み分は、現行が8パーセントで改定後は10パーセントの消費税になってるよ。

(子どものコメント) 10月1日からだと検針の途中になるけど、使用料はどうなるのかな。

(先生のコメント) 下水道の使用水量は水道の検針で水量を決めるんだけど、検針期間に10月1日が入る場合は、9月30日までは現行、10月1日以降は改定後の使用料になるんだよ。

(子どものコメント) 日割り計算するんだね。消費税はどうなるのかな。

(先生のコメント) 検針期間に10月1日が入る場合は、その期間は経過措置として8パーセントのままなんだよ。

下水道使用料 見直し後の経営

(子どものコメント) 今回、使用料を見直しても、汚水処理に必要な費用の全部は賄えないんでしょ。

(先生のコメント) 今回の見直しは、急激な値上げにならないように総務省基準使用料単価の1立方メートル当たり150円を採用したんだけど、それでも使用料で汚水処理に必要な経費を賄うことはできないんだ。

(子どものコメント) 下水道事業の経営は今後どうなるのかな。

(先生のコメント) 今回の見直しで実際にどれくらい収益が増えるのか、また志登茂川処理区の整備に伴う接続の進捗状況や、それによって汚水処理費用がどれくらい増加するのかをしっかり分析していくよ。

(子どものコメント) 下水道事業基本計画の財政シミュレーションも見直すのかな。

(先生のコメント) 計画は5年で見直していくから、それまでの使用料や汚水処理費用の実績と見込みを基に、令和5年度からの財政シミュレーションも修正するんだよ。

(子どものコメント) いろいろ考えてくれているんだね。

(先生のコメント) 次回は、平成30年度下水道事業会計決算と決算における下水道使用料の状況についてお話しするね。


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