「広報津」第333号(音声読み上げ)下水道局だより

登録日:2019年11月1日

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折り込み紙3

下水道局だより

未来に引き継ぐ下水道 ボリューム7
令和元年11月1日発行
下水道局 電話番号239-1030 ファクス239-1037

市民の皆さんに津市の下水道事業をもっと知っていただくため、課題や経営状況についてシリーズでお話ししていきます。前回までの下水道局だよりでは、津市の下水道の課題や下水道使用料の改定について紹介しました。
第7回は、公共下水道事業会計の平成30年度決算の状況についてお話しします。

平成30年度決算の状況

収益的収支と資本的収支のグラフ

収益的収支とは、その年度の下水道事業の提供に必要な費用と、収益(主に下水道使用料)のことです。
資本的収支とは、下水道を将来にわたって維持するために必要な施設の整備や拡充などに係る費用と、それを行うための財源となる収入(補助金や借入金)のことです。
金額はすべて税抜きです。

収益的収支
  • 収益的収入 113億8,091万3,578円
  • 収益的支出 92億6,811万9,946円
  • 純利益 21億1,279万3,632円
収益的収入の内訳
  • 一般会計からの繰入金 50億6,415万1,214円
  • 下水道使用料 16億1,085万7,892円
  • 長期前受金戻入 37億5,692万9,323円
  • その他収益 9億4,897万5,149円
収益的支出の内訳
  • 減価償却費等 55億6,113万8,433円
  • 借入金利息 11億6,122万6,603円
  • 維持管理費等 22億2,957万6,372円
  • 人件費 3億1,617万8,538円
不足額

収入不足分(基準外繰入金) 11.4億円

資本的収支
  • 資本的収入 45億9,776万5,146円
  • 資本的支出 74億7,323万3,986円
  • 収支差引 マイナス28億7,546万8,840円
資本的収入の内訳
  • 企業債(借入金) 25億8,890万円
  • 負担金・補助金 7億6,462万5,000円
  • 一般会計からの繰入金 8億3,866万6,786円
  • 受益者負担金および分担金 4億557万3,360円
資本的支出の内訳
  • 借入金の返済 49億374万507円
  • 流域下水道建設負担金等 1億4,520万4,635円
  • 処理場等整備にかかる費用 1億1,156万8,000円
  • ポンプ場等整備にかかる費用 5億5,331万3,000円
  • 雨水管整備にかかる費用 2億7,061万1,268円
  • 汚水管整備にかかる費用 14億8,879万6,576円
不足額

28億7,546万8,840円

業務量の概要

平成31年3月31日現在

  • 行政区域内人口 27万8,440人
  • 処理区域内人口 13万9,438人
  • 水洗化人口 11万7,587人
  • 普及率(処理区域内人口 割る 行政区域内人口) 50.1パーセント
  • 年間有収水量 1,355万1,683立方メートル

汚水収支

  • 収益的収入 90億9,364万9,731円
  • 収益的支出 74億2,376万9,736円
  • 資本的収入 37億7,336万8,865円
  • 資本的支出 56億6,880万8,841円

雨水収支

  • 収益的収入 22億8,726万3,847円
  • 収益的支出 18億4,435万210円
  • 資本的収入 8億2,439万6,281円
  • 資本的支出 18億442万5,145円

グラフの説明

女の子のコメント
平成30年度決算が出たんだね。

先生のコメント
そうなんだ。下水道事業では汚れた水をきれいにする汚水処理事業と、浸水対策を行う雨水整備事業の2つの事業を行っているんだけど、原則、汚水は使用料収入などで、雨水は一般会計で負担するんだよ。

女の子のコメント
汚水処理事業と雨水整備事業を併せた決算なんだね。収益的収支に21.1億円の純利益が出ているけど収入がたくさんあったんだね。

先生のコメント
資本的収支を見てほしいんだけど、不足額が28.7億円出ているんだ。これを補てんするために収益的収支の純利益を使っているんだよ。

女の子のコメント
そういえば、今年度も収益的収支の一般会計からの繰入金の中に、11.4億円の収入不足分が入っているね。

先生のコメント
これは汚水分の不足分で平成30年度も下水道事業の収入だけでは経費を賄うことができなかったから、税金を財源とした一般会計からの繰入金で補てんしているんだ。

女の子のコメント

平成30年度も使用料などの収入が足りていない分を税金で賄う状況が続いているんだね。

下水道使用料の改定に伴うシミュレーション

女の子のコメント
平成29年度は汚水処理の費用が使用料で賄えていなかったよね。平成30年度はどうなのかな。

先生のコメント
平成30年度の決算値で計算すると、次の説明のように汚水処理原価が1立方メートル当たり181円だったのに対して、使用料単価は119円と平成30年度も必要な費用の全てを賄うことができていない状況だったんだ。

汚水処理原価と使用料単価の比較(平成30年度決算値)

下水道使用料の改定前
  • 汚水処理原価 1立方メートル当たり181円(決算値で24.5億円)
  • 使用料単価 1立方メートル当たり119円(決算値で16.1億円)
  • 汚水処理原価に対し使用料単価が不足する額 1立方メートル当たり62円(決算値で8.4億円)
下水道使用料の改定後
  • 汚水処理原価 1立方メートル当たり181円(決算値で24.5億円)
  • 使用料単価 1立方メートル当たり150円(決算値で16.1億円プラス4.2億円)
  • 汚水処理原価に対し使用料単価が不足する額 1立方メートル当たり31円(決算値で4.2億円)

女の子のコメント
その不足を税金で補てんしているんだね。金額にすると、どれくらいになるのかな。

先生のコメント
不足額は1立方メートル当たり62円で、全体の金額で見ると8.4億円の不足なんだ。

女の子のコメント
今年の10月1日に下水道使用料が改定されたけど、その分を加えるとどうなるのかな。

先生のコメント
平成30年度の決算値に改定後の下水道使用料を当てはめても、1立方メートル当たり31円の年間不足額が見込まれるんだ。

女の子のコメント
まだ不足は残ってしまうんだね。

先生のコメント
だから今後も引き続き効率的な整備を進めるなど、より一層の経費節減が必要なんだ。

女の子のコメント
雨水整備事業には不足分はないのかな。

先生のコメント
必要な費用は一般会計から繰り入れるから、不足分はないんだよ。

平成30年度の主な事業

女の子のコメント
収益的支出は、どのような事業に使ったのかな。

先生のコメント
維持管理費として、ポンプ場や処理場の施設運営や老朽化した設備の修理費などに使ったんだ。

女の子のコメント
津市は古い施設が多いのかな。

先生のコメント
そうなんだ。今後の安全な下水道事業運営を維持するために、平成30年度に下水道ストックマネジメント計画を策定したんだ。それに基づいて長期的視点で施設の修繕や改築に取り組んでいくよ。

女の子のコメント
資本的支出はどのような事業に使ったのかな。

先生のコメント
汚水処理事業として、中央浄化センターの耐震補強工事を1.1億円で実施したよ。この処理場は40年前から使っているんだけど、他にも修理が必要な施設が多いんだ。

女の子のコメント
まだまだ設備の修理が必要なんだね。

先生のコメント
また、平成30年4月の志登茂川浄化センター供用開始によって公共下水道を利用できる区域が増えたから、汚水管渠の工事も進めているんだよ。

女の子のコメント
下水道の整備も着実に進んでいるんだね。雨水整備事業はどうなっているのかな。

先生のコメント
浸水対策として令和5年の供用開始に向けて、天神ポンプ場の建設工事を進めているんだよ。平成30年度は5.3億円の事業を行ったんだ。これからも安全で安心なまちづくりのため、引き続き浸水対策を進めていくんだよ。

女の子のコメント
最近台風や集中豪雨が多いから浸水対策も大事だね

先生のコメント
そうだね。では次回は、津市の生活排水処理の現状などについてお話しするね。


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