新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえて、心肺蘇生法を行う人への感染を防止するため、以下の点に気を付けてください。
なお、この対応については新型コロナウイルス感染症が流行している間の一時的なものです。
基本的な考え方
- 胸骨圧迫のみの場合を含め心肺蘇生法はエアロゾル(ウイルスなどを含む微粒子が浮遊した空気)を発生させる可能性があるため、新型コロナウイルス感染症が流行している状況においては、すべての心停止傷病者に感染の疑いがあるものとして対応する。
- 成人の心停止に対しては、人工呼吸を行わずに胸骨圧迫とAEDによる電気ショックを実施する。
- 子どもの心停止に対しては、講習を受けて人工呼吸の技術を身につけていて、人工呼吸を行う意思がある場合には、人工呼吸も実施する。その際、手元に人工呼吸用の感染防護具があれば使用する。感染の危険などを考えて人工呼吸を行うことにためらいがある場合には胸骨圧迫だけを続ける。
注:子どもの心停止は、窒息や溺水など、呼吸障害を原因とすることが多く、人工呼吸の必要性が比較的高い。
感染防止のために
- マスクがある場合は着用しましょう。
- 意識・呼吸を確認する際は傷病者の顔に近づきすぎないようにしましょう。
- 胸骨圧迫を開始する前に、傷病者の鼻と口にハンカチやタオルなどをかぶせましょう。
- 室内の場合は窓を開け、換気をしましょう。
救急隊の到着後
- 傷病者を救急隊に引き継いだあとは、速やかに石鹸と流水で手や顔などの肌が露出している部分を十分に洗いましょう。
- 傷病者の鼻と口にかぶせたハンカチやタオルなどは直接触れないようにして廃棄しましょう。
具体的な手順(フローチャート)