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折り込み紙3
令和2年11月16日発行
健康づくり課 電話番号229-3310 ファクス229-3346
新型コロナウイルス感染症対策による新しい生活様式の中で、自宅でお酒を飲み始める時間がいつもより早くなり、飲酒量が増えていませんか。お酒はストレスや緊張を和らげるなどの効用があり、手軽に楽しむことのできる嗜好品です。しかし、飲み過ぎると健康を害する危険性があります。また、飲み過ぎは本人の健康問題だけでなく、その家族や社会全体にも影響を与える恐れがあります。節度ある適度な飲酒を心掛け、アルコールと上手に付き合いましょう。
厚生労働省が推進する国民健康づくり運動、健康日本21によると節度ある適度な飲酒として、1日の飲酒量は純アルコールにして約20グラム程度とされています。
適量はいずれか1種類です。
飲酒習慣のない人に対して、この量の飲酒を推奨するものではありません。
成人男性と同じ量を飲んでも血中濃度が高くなりやすく、アルコール分解にも時間がかかります。
厚生労働省 イーヘルスネット、飲酒のガイドラインより一部抜粋
空腹時に飲んだり一気に飲んだりすると、アルコールの血中濃度が急に高くなり、急性アルコール中毒を起こす危険性もあります。
アルコールは薬の効果を強めたり、弱めたりします。また精神安定剤と一緒に飲むと、互いの依存を強めることが知られています。
飲む頻度が少なくても一度に大量に飲むと、体を痛めたり依存を進行させたりします。
定期的に肝機能検査などを受け、飲み過ぎていないかチェックしましょう。
眠りを助けるつもりの飲酒でも、実際は睡眠を浅くしています。
飲酒後に入浴や運動をすると、不整脈や血圧の変動を起こすことがあり危険です。
週に2日は肝臓をアルコールから解放し、休ませましょう。
体重60キログラムの人が純アルコール約20グラムの飲酒をすると、アルコールは消化するまで体内に約3時間から4時間留まります。倍量を飲酒すると、アルコールも倍の時間体内に留まることになります。そのため、深夜まで飲んでいると翌朝起床後も体内にアルコールが残っており、二日酔いになってしまいます。
長期間にわたって、多量飲酒(純アルコール60グラム以上)を続けていると、脂肪肝、アルコール性肝炎などの肝臓に障害が起こります。また、内臓にさまざまな悪影響を及ぼし、糖尿病や膵炎などの膵臓の障害の他、胃炎などの消化管の障害や、心臓の病気、高血圧などの生活習慣病やがん、虫歯や歯周病などの歯科疾患のリスクを高めます。アルコール依存症とうつ病の合併は頻度が高く、脳萎縮が起こり、認知症のリスクや自殺のリスクも高まります。
成長期にお酒を飲むと、脳や内臓、骨などの発達に影響を及ぼします。特に脳への影響は大きく、注意力や記憶力の低下、意欲低下を引き起こします。
また、過度の飲酒により、急性アルコール中毒になる危険が大人より高く、若い世代から飲み続けることでアルコール依存症にもなりやすくなります。
未成年(20歳未満)の飲酒は未成年者飲酒禁止法で禁止されています。
周囲の大人が責任を持って未成年の飲酒を防ぎましょう。
妊娠中にお酒を飲むと、胎盤を通じておなかの赤ちゃんもお酒を飲んだことになり、場合によっては胎児性アルコール症候群(FAS)を引き起こします。FASには、知能障害、発達障害などの症状が見られます。
授乳期間中の飲酒も母乳を通して赤ちゃんにお酒を飲ませていることと同じです。
妊娠中や授乳期間中の安全な飲酒はありません。
大切な将来のために、絶対にお酒を飲まないようにしましょう。
アルコール依存症は早期に治療すると禁断症状も軽く、治療効果も高くなります。本人の相談が難しい場合は、家族や周囲の人が専門機関に相談することもできます。
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