1972年の日中国交正常化を経て、経済界をはじめ市民間で隣国中国の都市との友好関係構築の気運が高まり、1981年11月寥承志(リャオ・チョンヂー)中日友好協会会長へ、津市にふさわしい都市を紹介していただきたい旨の書簡を送りました。その結果、気候風土などの類似性があること、すでに三重大学と江蘇工学院(現江蘇大学)が学術交流をしていたことなどから鎮江市が対象として適当であるとの返事をいただきました。
その後、鎮江市側から友好親善の意思が表明されたことから、1984(昭和59)年6月11日に友好都市提携を行うことになりました。
鎮江市は、中華人民共和国江蘇省にあり、長江下流の南岸、南京の東70キロ、上海の西280キロに位置しています。面積は3840平方キロ、人口は約322万人(2024年末現在)で、気候は四季の移り変わりがはっきりとした北亜熱帯性南部季節風気候です。
3500年もの歴史を誇るこの町は国指定の歴史文化都市であり、港湾・観光都市としても発展してきました。現在は、国際都市である上海からも近く、揚子江と京杭大運河の十字路にあたり、中国水運交通の要衝であり交通の便にも恵まれていることから経済成長が進み、電力・製糸・化学工業・船舶・自動車など工業都市としても発展を遂げています。
鎮江市ホームページ(外部リンク)
津市と鎮江市の間では、代表団の相互訪問など行政・議会による交流のほか、市民団等の派遣・受入れなどの民間交流も盛んに行われており、その内容も文化・スポーツ・青少年交流等多岐にわたっています。
議会や行政による交流としては、津市からは鎮江市の行政施設の視察や交流協議のために公式団を派遣しています。また鎮江市からは、市政・財政・経済・教育・福祉・農業など多分野における津市の実情視察や交流協議などのために、各分野の代表団が来津しています。民間交流としては、昭和60年から派遣している津市友好訪中市民団参加者は、これまでに1000余名にのぼり、近年では鎮江市から市民団が来津するなど両市の市民レベルでの友好親善に寄与しています。
また最近では鎮江市江蘇大学の学生友好交流団を受入れ、津市でのホームステイや、古くから交流のある三重大学の訪問等を通して若い世代の交流を促進しています。
そのほか、津市がスポーツ振興を目的とし、平成元年に友好都市の名を冠して創設した「鎮江杯争奪卓球大会」は広く市民に定着しています。
2024(令和6)年に、津市と鎮江市の友好都市提携40周年を迎えました。
そのことを記念して、5月28日~29日に鎮江市より「鎮江市人民政府訪日団(6人)」、10月24日~25日に「鎮江市人民代表大会常務委員会訪日団(6人)」を迎え入れました。津市国際交流協会主催の歓迎夕食会や、市内視察を行い友好を深めました。
また11月21日~23日には、市長を代表とする津市代表団及び議長を代表とする津市議会代表団が訪中しました。友好を深めるとともに両市の間で「日本国津市と中華人民共和国鎮江市との交流促進に関する覚書」を結び、両市の市民交流の促進、また高齢者福祉の増進を目指し、高齢者福祉施策に関する情報共有や意見交換を行いました。
同月20日~24日には、津市より友好訪中市民団が鎮江市を訪問し、鎮江市主催の歓迎夕食会(22日)に津市代表団、津市議会代表団及び市民団が参加し、両市の交流を深めました。