津市 - 「広報津」平成25年1月1日／第169号（音声読み上げ）　市長新春対談　前人未到の世界大会13連覇への軌跡

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市長新春対談　前人未到の世界大会13連覇への軌跡

女子レスリング55キログラム級　金メダリスト　吉田沙保里さん

2012年10月10日、オリンピックと世界選手権を合わせて世界大会13連覇を達成した吉田沙保里選手をお迎えし、ロンドンオリンピックや世界選手権での活躍や、ふるさと津市への思いについて、前葉泰幸市長がお話を伺いました。

オリンピック3連覇
そして世界選手権へ

市長　オリンピックは、かなり緊張されたと伺いましたが。
吉田　はい。これまでで一番緊張しました。試合の前の夜は全然眠れなくて、大変でしたね。
市長　これまで数々の試合を経験された吉田選手でも、オリンピックは特別なんですね。
吉田　4年に1度、世界中が注目する大きなイベントですし、私にとっても特別な大会です。
市長　この大会で、見事3連覇を達成された吉田選手の力強さ、粘り強さ、ぶれない心に感動しました。
吉田　皆さんに期待されることは、とてもうれしいですし、自分も金メダルしかないと心に決めて大会に挑みました。
市長　そして、オリンピック後、2カ月足らずで行われた世界選手権。モチベーションをキープするのは大変だったでしょうね。
吉田　カレリン選手が持つ世界大会12連覇の記録を抜くことが自分の目標でしたので、絶対に優勝すると決めていました。オリンピックの後は時間が取れず、思うように練習できなかったのですが、試合直前の合宿で集中することができ、気持ちや体を、いつもの良い状態に戻すことができました。

世界大会13連覇達成

市長　その世界選手権でも、見事優勝し、前人未到の世界大会13連覇を達成され、世界中の人を驚かせました。カレリン選手からもお祝いのメッセージが届いたと聞きましたが。
吉田　はい。まさかカレリン選手から祝福のメッセージが届くとは思ってなかったので、すごくうれしかったですね。
市長　カレリン選手とは、お会いしたことはあるのですか。
吉田　これまでに一度だけ対談をしたことがあります。ロンドンオリンピックの時にも励ましの言葉をもらいましたし、目標にしていた人なので、すごく光栄に思います。
市長　さて、吉田選手にはオリンピック3連覇を達成された際、平成28年4月にオープン予定の「（仮称）津市産業・スポーツセンター」を吉田選手にちなんだ名称にとお願いしましたが、お決めいただきましたか。
吉田　はい。「サオリーナ」に決めました。
市長　吉田選手の名前「さおり」とアリーナを合わせていただいたんですね。
吉田　分かりやすいかなと思いまして。
市長　決めていただいた名称をもとに、これから手続きをおこなっていきたいと思います。吉田選手の偉業を後世に伝え、津市民の誇りとなるようなスポーツ施設にしていきたいと考えています。
吉田　ありがとうございます。

地元いちし町、そして津市への思い

市長　ここから8月28日の凱旋[がいせん]パレードのお話を少しお伺いします。パレードは、いちし町のご自宅からスタートされたわけですが、朝早くからたくさんの地元の方が集まったとお聞きしましたが。
吉田　はい。自宅の前に、本当にたくさんの近所の人たちが集まってくれて、びっくりしました。
市長　いちし町でのパレードそして報告会には、およそ5,000人が集まり、とても盛況でしたね。やはり、地元はいいですか。
吉田　そうですね。一番落ち着きますね。私にとって自慢できる津市なので、ここで生まれ育って良かったなと思います。
市長　津市民の皆さんは、世界で活躍する選手が津市出身だということを、うれしく、そして誇らしく感じています。
吉田　ありがとうございます。本当に皆さんの応援が私の力になっています。地元津市の皆さんはもちろん、全国の皆さんにも応援していただいているので、次の目標に向かってますます頑張っていこうと思っています。
市長　津市民一同、吉田選手の今後の活躍を願っています。新たな目標に向かって、これからもぜひ頑張ってください。今日は、ありがとうございました。

吉田　津市民の皆さんの応援が私の力の源。新たなる目標に向かってこれからも全力で頑張ります。

吉田沙保里（津市いちし町出身）
昭和57年（1982年）生まれ。いちし中学校、久居高校、中京女子大学（現・至学館大学）卒業。現在、ALSOK所属。レスリング全日本選手権で優勝経験のある父の指導を受け、3歳からレスリングを始める。女子レスリング55キログラム級で、オリンピック3連覇、世界選手権10連覇を合わせて、世界大会13連覇を達成。昨年11月7日には国民栄誉賞を受賞。